中小企業の多くで経営者の高齢化が進んでおり、今後の日本経済を考えていく上でも、事業承継問題への取り組みは避けては通れない課題です。「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律」の制定や昨今の税制改正の流れは、事業承継のニーズを反映したものといえます。
一口に事業承継問題といっても、会社ごとにその抱えている問題は実に様々で、例え事業承継税制等を駆使したとしても必ずしも簡単に解決するものではありません。
従って、事業承継を考える際には、その会社が抱えている問題を多角的に十分に検証し、かつ、関連法制、関連税制の適用を自社の事業承継計画に活用することができるかどうかも含め、慎重に考える必要があります。
上記の新事業承継税制は、適用できた場合には、メリットが大きい分、適用後にも継続すべき要件が厳格に定められており、その要件が満たせなくなると猶予されていた税負担が一時に生ずるという副作用も考えられるので、要件を満たしているからといってこれだけに容易に頼ってしまい、体系的・組織的な取り組みを怠ることは避けなければなりません。
当社では、公認会計士、税理士、弁護士がプロジェクトチームを編成し、非上場の中堅・中小企業のオーナーに対して、資本政策・事業承継等に関する高品質なコンサルティングサービスを提供します。
現オーナー様及びプロジェクトチームとの綿密なヒアリングによりプロジェクトの具体的な運営方法やプロジェクトスケジュール、最終的な株主構成のイメージ等を共有し、基本方針として策定します。
中長期のプロジェクトの最初の段階で最も重要な手続きは正確な現状把握です。自社株式の評価額を含めた現状を把握することにより、そこから生ずる問題に対して体系的な検討を行うことが可能となります。
Phase1 での現状把握と自己株式評価により、下記4つの観点からの問題点の抽出及び事業承継スキームの構築を行います。
事業承継には、「経営権の委譲」と「自社株式の委譲」の両方が必要です。2つを最も良いタイミングで承継できるように、会社法の種類株式制度の適用や外部とのM&Aも含め、誰に、何を、いつ、どのように承継すればよいのかを検討していきます。
過去の相続対策や名義株により株式が分散している場合には、分散した株式を集中させるための最適な方法をご提案します。
自社株式の評価額を高くしている要因を分析し、評価額の引き下げを行うとともに、評価額を引き下げた後の自社株式の後継者への最適な移譲方法・時期を提案します。
事業承継資金の調達方法や返済方法、必要額を調達できない場合の対応策を提案します。
スキームの構築後、実行段階に入ります。フェーズを区切りながら、段階的に着実に進めていきます。中長期的なプロジェクトという性格上、経済環境等の外的要因や内的要因により、スキームの軌道修正を随時行ってプロジェクトをマネジメントしていきます。
事業承継プロジェクトの実行が完了した後は後継経営者の方を経営の現場で直接サポートさせて頂きます。